海外で元気に育児をするコツ 


  子供は色んな人に見てもらおう!そして周りと比べない。

西川直子

ブログ 助産師NAOKOのゲンキよく育児!from マドリード

私は長男が1歳のときに、夫の駐在に伴って、タイに引っ越しました。タイで次男を産み、タイ暮らしは5年ほど、その後イギリスで1年、現在スペインに住んでいます。

私は助産師なので、何か誰かの役に立てないかと、タイで「お茶会」と称して、自宅を開放して児童館のようなものを開催していました。お茶会では約4年間で600人ほどのお母さんにお会いしましたが、その中で私が感じた、「海外で元気に育児するコツ」をお伝えしてみたいと思います。

ひとつめに、子どもは色んな人に見てもらおう!ということ。

不安いっぱいで海外に来てみれば、最初に頼れる大人は夫だけ。だけど、夫も仕事でいっぱいいっぱいになってる!全然お願い事ができない!頼れない…という方も多くいるでしょう。(そう、頼む!お前だけでなんとかしてくれー!って言われたことがよくあります)

そんな中、自分がどうやったら元気に育児ができるのか…

海外に住んでいるお母さんは、自分で強く立ち上がる必要があります。じっとしてても、1歳半健診やら、育児相談のお知らせなどのハガキや広報は家に入ってこないのです。

まず、一つ目の方法に、友達を作る

友達じゃなくてもいい、知人でもいいのです。(だいたい、何をもって友達というのか、なんて、人それぞれです)

少し会話ができて、子どものことを、少し喋りあえる人。それだけで、仕事から帰ってきたご主人様が、「今日の奥さんは表情がいつもと全然違うなあ」と思うくらい、お母さんの心は変わります。

「どうせ、いつか日本に帰ったら今の友人関係はなくなるのだから、浅く付き合うのがいい」というお母さんもいます。

それもまた、OK。

だけど、袖触り合うも多生の縁 というように、たった1か月間、海外での暮らしが重なったというだけでも、とても素敵な出会いがあった、ということもあるのです。

せっかくの「チャンス!」これ一緒に連れて行ってくれない?助けて、一緒にやろう、勇気を出して言ってみましょう。楽しければラッキー♪

自分がお喋りできる人が見つかるまで、外にどんどん出かけてみましょう。

情報は、子どもが寝ている間に、テレビを見ている間に、必死に!!(笑)ネットからとりましょう。なんだったら、引っ越す前から情報を集めてもいいと思います。ネットでの調べ方は「○○(国や街の名前」と、「子育て」「子連れ」「子どもの遊び場」「育児サークル」「子どもとおでかけ」を入れて、検索してみます。たくさんの方が、ブログなどに情報を載せてくれています。

育児サークルなどがあれば、勇気を出して、行ってみましょう。行き方が分からなければ、グーグルマップで調べたり、マンションの受付の人や、不動産の人に、住所を伝えて聞いてみます。

苦労するのは最初だけです。無理しない程度に、ちょっと頑張ってみましょう!必ず誰かが助けてくれます。

友達を作るのがなかなか苦手で、、、という方は、近所の人、現地の人々と、子どもを通じて仲良くなるのも、すごく気持ちが明るくなる秘訣です。マンションの受付の人、管理人の人、お隣さん、出会う人、積極的に目をみて挨拶をしてみましょう。

子どもにも、挨拶を一緒にさせるようにします。多くの海外の人が、子どもをとても可愛がってくれるので、そこから気持ちが明るくなることを、私自身たくさん経験しました。

次に海外ではお子さんを、ベビーシッターに預けたり、ナーサリーに預けたりすることが、日本よりも日常的によくあります。家のお掃除をお願いできるメイドさんを雇う人も多くいるでしょう。

子どもが小さいときに、こうしたサービスをお金を払って利用することは、その対価以上に、多くの恵みがあると思います。

まず、子どもを見ている瞳が、自分の二つの眼以外に、存在するという事は、とても安心するものです。子どもにとってもです。

タイでは、多くの日本人がメイドさんを雇っていましたが、メイドさんが来ると、こどもがメイドさんに懐いて懐いて、お掃除の邪魔ばかりしている、という話はよくよく聞きました。

多くのこどもは、家にくる大人が大好きです。慣れるのに大層時間がかかる場合もありますが、お母さんがニコニコとお喋りしている相手の大人を、子どもは嬉しく思っています。

「奥さん、こういうときは、こうした方がいいよ」と現地の情報を教えてくれることもよくあるでしょう。言葉の勉強、文化の勉強にもなります。

「他人が家に入ることへのハードルの高さ」を超えてみましょう。

あっという間に「メイドさん様様」になったということをよく聞きます。

『日本では、幼稚園の年少さんになるまで、預けられるところはないけれど、みんなやっているのだから、できるはずだ』

『日本では、メイドさんやベビーシッターを雇わなくてもちゃんと子育てしているのだから、そうしなければならない』そんな風におっしゃるお母さん、もしくは、ご主人様の声をよく聞きます。

私も、その気持ちはよくわかりますし、いつも葛藤していました。でも、『日本』の生活を、海外にもちこむことは不自然だと思うのです。軋轢が生じると思うのです。

ここは海外。

頼れる家族、親類がいない。日本語が自由に通じない。なかなか色んな人との付き合いが広がりにくいし、日本人社会も、日本以上に狭くて、ストレスもたまりやすい。

そんな環境の中で、「日本」の生活を持ち込むことは現実的ではないのかな、と思います。ご夫婦で、「どうしたら幸せに暮らせるのか」真剣に話し合う必要があるときだって、海外ではあるでしょう。

海外で元気に子育てするコツのひとつに、上に書いた、こどもにたくさんの眼を注いでもらう事(友達の眼、知人の眼、現地の人の眼、メイドさんの眼、ナーサリーの眼、などなど)がありますが、ふたつめに、誰かと比べないこと。があります。

「どうしてあの人はあんなに友達がたくさんいるんだろう」「いつも楽しそうなんだろう」「あんなにお習い事がたくさんできるんだろう」「お料理が上手なんだろう」「どうしてあの人のお子さんは、もうナーサリーに行っているんだろう」「卒乳しているんだろう」「おむつがとれているんだろう」「おしゃべりが上手にできるんだろう」「英語が上手なんだろう」

比べたらキリがありません。人は人。私は私、なのです。無理をすれば、必ずしわ寄せがきます。家でじっとしていることが多くっても、こどもがいつもギャーギャー泣いていても、ひとつもお習い事をしていなくても、ランチとか実は興味が全然なくても、、、

よいのです!!!!

いつも誰かと行動するのが嫌いでも、いつも誰かと行動していたくても、どっちでもいい。無理しないのが一番です。

誰かと比べない。

つるみすぎない。縛らない。

人は人。私は私。

「私のラクちんなところ」を、かなり意識して、守るようにしていくことが、海外で元気に育児していくコツの、ふたつめだと思います。

最後に、一番声を大にして言いたいのが、絶対に誰かが助けてくれる、ということ。

海外での暮らしが、とっても不安だったのはみんな同じ。「こんな悩みがあって、、、」「ちょっと、助けて、、」勇気を出して、言ってみましょう。その人がダメだったら、ほかの人に。そして、自分自身も、海外に新たに来た人のために、声をかけてあげましょう。

『分からないことがあったら、日本人に、なんでも聞いてね!!!!なんでも日本語で聞いて!』と言ってくれた時の嬉しさ。

『私も、今までたくさんの人に助けてもらったから、私も助けたいって思うからこうするのよ』って言ってもらえた時の感動。

一生忘れることがありません。

ぜひ、優しくしてもらう立場、から、優しくしてあげる立場へうつってみてください。そのとき、あなたの海外での生活が、何倍も楽しく、充実する暮らしになることは、間違いないと思います。


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